円安とは~原因と対策~

金融

はじめに

日本は今円安・物価高の中にありますね。

昨年(2022年)10月21日に一時的に1米ドル151.945円をつけ、その後2023年1月16日に1米ドル127.211円まで円高トレンドが続きましたが、2023年6月現在に再び1米ドル140円台を突破しました。

そもそも「円安」とは日本円の価値が下がっていることを指します。

一般にお金の価値が下がると対輸入時に大きな損失が生まれます。

例えば、1本100円のコーラがあったとして、円安により1本150円になったとします。

同じ1,000円札を持っていても、前者では10本買えますが、後者では6本しか買えません。このように持っているお金の価値が下がり、物が同じように買えない状態を「円安」と呼びます。

今回の記事は円安とはなんなのかを説明し、円安が起こる要因や円安によって起こる現象や対策について解説していきます。

円安とは

円安は、日本円の外国通貨に対する価値が相対的に下落し、日本円の価値が相対的に弱まっていることを表しています。

具体的には、例えば1ドル=100円から1ドル=110円になると、日本円の価値が下落したことになります。これを「円安」と呼びます。

円安の状態では、日本円を持つことで外国の商品やサービスをより高い価格で購入する必要が生じるため、輸入品の価格が上昇する場合があります。

円安の原因

円安が起こる原因はさまざまですが、主な要因として以下の点が挙げられます。

①経済の状況

経済の成長率や失業率、インフレーションなど、経済指標が他国よりも低い場合、投資家は日本よりも他国の資産への投資を選好する傾向があります。これにより、外国通貨の需要が増え、円安が進行します。

②中央銀行の政策

日本の中央銀行である日本銀行は、金融政策を通じて経済を調整します。金融政策の緩和(量的・金利緩和)が行われると、市場にはより多くの円が供給されることとなり、円安が進む場合があります。

③外国との金利差

日本の金利と外国の金利を比較した時に、外貨の金利の方が高い場合、外国通貨の需要が増え、円安が進行します。

円安の影響

円安がもたらす影響は複雑であり、様々な側面から見ることが重要です。

プラス面について

輸出産業にとっては好ましい状況とされています。

円安により、日本の輸出品は外国市場で価格競争力を持ち、輸出企業の収益が向上します。

海外からの観光客が増える傾向にも寄与します。

海外から見れば、自国通貨の価値が高まり、同じ金額でたくさんのものが買えるので、日本への旅行にメリットが生まれます。

マイナス面について

インフレーション(物価の高騰)

一方、円安は輸入に依存する国内消費者にとってはインフレーションを引き起こす可能性があるため、日々の生活費やエネルギー費用の上昇が懸念されます。

円安は、経済や企業にとって重要な要素であり、投資家やビジネスパーソンは為替相場の動向を理解し、円安による影響を適切に評価することが求められます。

経済指標や政策の動向に注目しつつ、円安の影響を最大限に活用する戦略が必要となります。

円安の対策

円安に対する対策は、主に①外貨預金や外国為替証拠金取引(FX)の活用と②資産の多様化の2つになります。それぞれについて見ていきましょう。

-①外貨預金や外国為替証拠金取引(FX)の活用

円安によって日本円の価値が下落する可能性がある場合、外国通貨に資産を保有することでリスクを軽減することができます。

外貨預金やFXは、外国通貨を保有・運用する方法として利用されることがあります。

-②資産の多様化

個人の場合、資産を多様なクラスに分散することで、円安による影響を和らげることができます。

株式、債券、不動産、商品など異なる資産クラスへの投資を検討することで、リスクの分散とポートフォリオの安定性を高めることができます。

具体的には証券口座を持ち、米国株を持ちましょう。

これらの対策は一般的なアプローチですが、個々の状況や目標に応じて適切な対策を取ることが重要です。

終わりに

2022年の急激な円安を背景に外貨預金を始める人が増えている様です。

また2023年6月のFRBでもさらなる利上げが示唆され、同年7月に日本銀行の金融緩和継続のニュースがでました。これにより円安はまた進むと予想できます。

これを機に円安対策を始めてはいかがでしょうか。

今後も「投資」の話や「資産運用」についてもお話していきますので、興味がある方は是非よろしくお願いします。

本日も最後まで閲覧していただきありがとうございました。

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