はじめに
VポイントとTポイントが統合されるニュースが話題になりましたね。
Tポイントは知名度が高いですが、Vポイントとは何なのか、統合されるとどうなるのかご存じですか。
今回の記事は
VポイントとTポイントの統合について気になる人に対して、
統合の背景と結局どのポイントカードがお得になるのかについて紹介していきたいと思います。
今回は私たちの経済状況と切っても切り離せない関係にある「共通ポイント」についてお話しをします。
4大共通ポイントと呼ばれる「楽天ポイント」「Pontaポイント」「dポイント」「Tポイント」はご存じでしょうか。
特定の店舗でしか貯まらない「自社ポイント」と異なり、「共通ポイント」は企業・業種を超えてさまざまな店舗・サービスで貯めて、支払いに使うことができるのが大きな特徴です。
この4大ポイントの一つ「Tポイント」が来春に「Vポイント」と統合されることが発表されました。
このポイント業界の統合がどのような効果をもたらすかについて考察していきたいと思います。
背景~なぜ統合?~
ソフトバンクとの連携が終了し、QRコード決済の普及と共にTポイントは衰退していた。
新しい決済サービスとまだ知名度の低いVポイントを有する三井住友フィナンシャルグループが軸となる既存の共通ポイントプログラムの強化に重点を置いた。
結果、T・Vの統合で新しい決済サービスと既存の共有ポイントの統合に至ったのではないか。
今、日本のインフラの基盤である通信大手は「DoCoMo」「au」「Softbank」+「楽天」だと思います。この4社を中心に4大ポイントは成長をしてきました。
2017年まで通信大手とポイントの提携は以下の通りでした。
通信4社 | DoCoMo | au | Softbank | 楽天 |
4大ポイント | dポイント | Pontaポイント | Tポイント | 楽天ポイント |
しかし、その流れが大きく変わったのが、QRコードを主体としたスマートフォン決済の台頭です。
2018年、ソフトバンクが独自の決済サービス「PayPay」を開始して力を注ぎ、トップシェアを誇るサービスにまで育ちました。
そこで、PayPayの事業を主導しているソフトバンクとヤフーは、PayPayの基盤を生かした「PayPayポイント」(旧・PayPayボーナス)を自社グループの共通ポイントに据えるようになり、Tポイント離れが急速に進んでしまったのです。
通信4社 | DoCoMo | au | Softbank | 楽天 |
QR決済 | d払い | auPAY | PayPay | 楽天ペイ |
4大ポイント | dポイント | Pontaポイント | PayPayポイント | 楽天ポイント |
さらに、2022年には、一部のサービスを除いてTポイントとの連携は終了しています。
その結果、Tポイントは大きな顧客を失い、経済圏ビジネスから外れてしまったのです。
経済圏ビジネスでしのぎを削る共通ポイントサービスの中で急速に存在感を失ってしまい、Tポイントは生き残りのため新たなパートナーを探していたと思われます。
そこで名乗りを上げたのが、三井住友フィナンシャルグループです。
同社は2023年2月にOliveの提供を開始。
スマートフォンを軸とした個人向け金融・決済サービスのデジタルシフトを急速に進めており、金融や決済、保険などさまざまな金融サービスをシームレスにつなぐサービスを提供する上でも、軸となるポイントプログラムの強化に重点を置いてきています。
しかし、現在のVポイントは、他の共通ポイントと比べると会員数や知名度などで劣る部分が多いです。
それゆえ最近は、Vポイントの拡大のためプロモーションなどに力を注いでいたようですが、他の共通ポイントに並ぶ水準に追いつくにはまだまだ時間がかかりそうです。
そこで、既存の共通ポイントプログラムと連携するのが得策と判断し、ソフトバンクの経済圏から外れたTポイントに白羽の矢を立てたのではないかと考えられます。
使い勝手はどうなる?
ポイントの統合でTポイントもVポイントも使えるようになったのは分かりますが、そもそも使い勝手はどうなのでしょうか。
新しいVポイントの詳細を見るに、その最大の障壁となりそうなのがTポイントの仕組みです。
Tポイントを利用する方法としては、専用のポイントカードで利用できる「Tカード」と、スマートフォンのアプリから利用できる「モバイルTカード」の2種類があります。
しかし、新しいVポイントの恩恵が受けられるのはVisaのプリペイドカードを発行できる、現在でいうところのモバイルTカードの利用者に限られてしまいます。
元々、Tポイントはカードベースで提供されていたサービスということもあり、Tカードのみで利用している人の方が圧倒的に多いです。
説明会で公表されたグラフを見る限り、モバイルTカード利用者の割合は2022年度の時点でも25%程度で、残りはTカード利用者ということになります。
そうした人達にVポイントの恩恵を与えるには現在のTカード利用者に対し、モバイルTカードに移行してもらう必要がある訳です。
しかし、一度モバイルへ移行してしまえば、今度はVポイントの強みが生きてきます。
それは経済圏に縛られない「Visa」ブランドです。
Visaは世界中の加盟店で使え、世界中で使えるVポイントが手に入るのは今回の統合の強みではないでしょうか。
どうしても4大キャリアである通信大手は日本の地域のみに縛られます。
しかし、世界のVisaであれば使用する場所をいとわないので、世界を股にかける人たちには見逃せないニュースなのではないでしょうか。
結局、お得なのはどれなのか?
結局、どのポイントカードがお得になるのか考えてみましょう。
今、ポイントカード業界で頭一つ抜き出ているのは楽天ポイントです。
そのため、楽天ポイントが貯まりやすい楽天カードとVポイントが貯まる三井住友カード(NL)を比較してみましょう。
クレジットカードで比較
それぞれの基本スペックは以下の通りです。
楽天カード | 三井住友カード(NL) | |
年会費 | 無料 | 無料 |
国際ブランド | Visa、Mastercard、JCB、アメックス | Visa/Mastercard |
ポイントの種類 | 楽天ポイント | Vポイント |
ポイントの還元率 | 1.0% | 0.5% |
ポイントの有効期限 | 1年間 | 2年間 |
コンビニ払い | 通常1%還元 楽天PAYで1.5%還元 | タッチ決済で5%還元 |
基本のポイント還元率分、使用金額で楽天ポイントに軍配が上がりそうですね。
コンビニや一部店舗ではVポイントの方が貯まりやすいですが、そもそもコンビニで商品を買うこと自体が割高で余計な損失となりますので、あまり利点とは言えなさそうです。
証券で比較
楽天ポイントが貯まりやすいのは楽天証券、VポイントがたまりやすいのはSBI証券ですので、それぞれを比較しました。
楽天証券 | SBI証券 | |
IPO(2022年) | 89社 | 65社 |
外国株式の種類 | 9か国 | 6か国 |
投資信託の銘柄数 | 2,636本 | 2,625本 |
米国株手数料 | 約定代金の0.495% | 約定代金の0.495% |
クレカ還元ポイント | 三井住友カード プラチナカード 5% ゴールドカード 1% ノーマルカード 0.5% | 購入金額に対して1% |
ポイント還元についてみると楽天ポイントの方が大多数の方に対してお得であると言えますね。
投信マイレージを加味するとSBI証券の方に軍配が上がりますが、あまり致命的な差にはなりません。
結論
総合的に考えると、ポイントを貯めやすいのは、楽天カードであると言えます。
ただし利用する店舗や制度によって違いがあります。いずれのカードも年会費が無料なので、思い切ってカードを2枚もつという選択肢もあります。
それぞれのカードの長所を生かし、賢く買い物をしましょう。
まとめ
VポイントとTポイントが統合。
新しい決済サービスにOliveが誕生。
ポイントを有効活用するなら2枚持ちが賢い。
今回はVポイントとTポイントの統合について個人的な見解でまとめてみました。
共通ポイントはうまく使うと自身の資産を大きく増やしてくれるきっかけになります。
インターネットの普及により、よりよい情報が得られやすくなり、ポイントの資産運用だけでも車が買える時代です。
千里の道も一歩から
これからもヒカリエブログでは「FIHEフィーヒ~QOLの向上~」をテーマにブログを更新していきます。
一度きりしかない人生をより質の高いものとするため、健康を土台に自由な生活を送れるように、皆さんへ有益な情報発信をしていければと思います。 今後も「適切な栄養学」の話や「効果的な運動」についてもお話していきますので、興味がある方は是非よろしくお願いします。
本日も最後まで閲覧していただきありがとうございました。
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