10月27日為替メモ

為替メモ

10月27日為替メモ

米商務省が27日発表した9月の米個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数の伸びが前年同月比3.7%と、約2年ぶりの低水準となりました。

同時に個人消費支出(PCE)は前月比0.7%増で、予想以上に伸びが加速し、金利上昇に直面しつつも、需要が底堅い状況を示唆されました。

そのため米金利先物市場で、連邦準備理事会(FRB)が2024年にかけ金利を据え置くという観測が強まりましたね。

また、来週は米雇用統計をはじめ、主要指標が発表されるため、注目が集まります。

為替

ドル指数が下落しました。

ポートフォリオのリバランスが影響したと考えられています。

週間では米経済の堅調な足取り維持を示す経済指標を背景に上昇する見込みとなりました。

債券

長期債利回りが上昇しました。

10年債金利が5%の水準まで高くなってきた

昨日発表された米インフレ指標をはじめ、最近発表された一連の指標が今後の金利の道筋にどう影響するか見極める動きとなりました。

最近ではインフレは鈍化している指標が多いですが、政策金利は維持され、債券利回りは上昇していますね。

(基本的にインフレ鈍化→金利低下→債券利回り低下のサイクルがある)

それについてはコメントで後述します。

株式

主要株価指数がこの日の安値圏で引けました。

週間では3指数とも2%超下げました。

投資家は「高金利長期化」シナリオを示す経済指標やまちまちの米企業決算を消化、来週にもイベントを控えているためリスクオンにはなりませんでした。

アマゾン・ドット・コム、アップル、メタ・プラットフォームズの上昇を背景にハイテク株比率の高いナスダック総合指数はプラス圏を維持した一方、S&P総合500種とダウ工業株30種平均は下落しました。

金先物

中東情勢の不透明感を背景に終盤に買いが優勢となり、3日続伸しました。

米原油先物

パレスチナ情勢が緊迫する中、エネルギー供給不足への懸念が再浮上し反発しました。

まとめ

9月の米個人消費支出(PCE)価格指数は約2年ぶりの低水準となった。

個人消費支出(PCE)は予想以上に伸びが加速した。

米経済は金利上昇に直面しつつも、需要が底堅い状況を示唆した。

米金利先物市場では連邦準備理事会(FRB)が2024年にかけ金利を据え置くという観測が強まった。

以上から、インフレは鈍化傾向にあるが、個人消費は保たれているなど、高金利状態にもかかわらず、米経済は底堅いことが分かりますね。

このことからも長期間での高金利政策が予測されるため、今後も決算内容が良好でも、米国の株価は上値が重い展開が予想されます。

コメント

10月31日から11月1日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まります。

金融市場では同会合での利上げは見込まれておらず、12月会合までの利上げ確率は20%弱にとどまっています。

来週には連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀の金融政策決定会合を控えており、この2つの重要なリスクイベントが一段落するまでは、市場参加者のポジションは維持されそうです。

さて、

債券項目でも先述しましたが、10年債金利が5%の水準まで高くなってきましたね。

直近の高値を超えてリーマンショック前の世界線の水準に戻ってきています。

昨年よりインフレ率が低くなっているのに、金利が上昇していますね。

これは需給で金利が上昇をしているためです。

つまり、米国債の供給が多く需要が少ない状態で債券価格が下落している(=金利が上昇している)ということを意味しています。

供給面に関しては金利が高くなっていることもあり、米国の債務は急激に上昇しており、大量に債券が新規発行されています。

(債券の大量新規発行については、ウクライナ問題だけでなく、中東・イスラエル問題も加味され、なかなか深刻な状態と予測)

一方の需要についても深刻な状態になっています。

今までは主な債券の買い手であったFRBもご存知の通りQTを行っており、米国債をむしろ売却している側になっています。

そのため、買い手に対して売り手が多い状態のため、債権利回りが上昇し、金利がなかなか下げられない状態になっています。

今後FRBがターミナルレートに到達したというアナウンスが発表するとことや市場が既にターミナルレートに到達したというコンセンサスが固まったという事態となれば金利が低下します。

FRBはインフレを抑制したいのでターミナルレートのアナウンスはされにくいですが、FF先物から考えると既にターミナルレートに達すると市場は織り込んでいることが分かります。

今後、これ以上政策金利が上昇しないと市場が確信すれば、急激に債券が買われるという状況が発生し、金利が下落します

その時が債権の購入タイミングになるので、債権投資を検討している場合はそこが注目ですね。

株価はしばらく下落トレンドなので、最近はNISAやiDeCoの積立以外は基本的にノータッチです。

今日はこんな感じ、終わり!

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