11月30日為替メモ
【経済指標】
・米・11月シカゴ購買部協会景気指数
55.8
(予想:46.0、10月:44.0)
・米・10月中古住宅販売成約指数
前月比‐1.5%
(予想:-2.0%、9月:+1.1%)
為替
ドルが上昇しました。
ユーロ圏の軟調なインフレ統計を受けてユーロ安が進んだことがドル高を支援したようです。
一方、米経済の減速を示すデータが発表されましたが、反応は限定的でした。
30日に発表された個人消費支出(PCE)価格指数の伸び鈍化や新規失業保険申請件数の増加を受けてもドルは上昇を維持されました。
債券
10年債利回りは上昇しました。
個人消費支出(PCE)価格指数の前年同月比の伸びが2021年以降で最小となりました。
また、新規失業保険申請件数は前週から増加しました。
これにより、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ終了の可能性が示唆されました。
しかし、10年債利回りは上昇となりました。
ちなみに月間では米10年債利回りは低下し、2011年8月以来の大幅な低下を記録するなど、ここ数週間で利回りは急速に低下しています。
CMEのフェドウオッチによると、FRBが5月に少なくとも0.25%ポイントの利下げを実施する確率は75%超。1週間前は約55%でした。
米経済指標でインフレ鈍化が示される中、FRB当局者らは30日、FRBの利上げサイクルが終了した可能性があると示唆しました。
同時に 、物価を巡る進展が停滞すれば追加利上げの可能性を否定せず、市場で出ている早期利下げ着手の観測を退けました。
株式
ダウ工業株30種が今年の最高値を付けました。
インフレ指標の鈍化を受け、米金融政策緩和の見通しが意識されました。
これにより、S&P総合500種は小幅に上昇したが、ナスダック総合はハイテク関連分野のモメンタム銘柄の下げが重しとなりマイナス圏に沈みました。
それでもS&Pとナスダックは月間で昨年7月以来最大の上昇率を記録となり、ダウの月間上昇率は昨年10月以来の大きさとなりました。
金先物
前日に3年3カ月ぶりの高値を付けた後を受けて上げ一服状態となり、反落しました。
米原油先物
3日ぶりに反落しました。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による自主的減産合意の報に対し懐疑的な見方が広がったためです。
OPECプラスは30日、オンラインで開いた閣僚級会合で、2024年第1・四半期に、OPECプラス参加各国が自主的に合計で日量約220万バレルの減産を実施することで合意しました。
主要産油国であるサウジアラビアが現行の日量100万バレルの自主減産を継続するほか、ロシアも石油製品も含め50万バレルを自主的に生産を縮小することが明らかとなりました。
声明発表前から減産の報が伝わり、需給逼迫(ひっぱく)懸念からいったん原油は買い進まれました。
しかし、OPECプラスが当初発表した公式声明に追加減産に関する言及がなく、市場では自主減産の履行に懐疑的な見方が拡大されました。
自主減産幅はその後に公表されたものの、ブルームバーグによると、アンゴラはOPECプラスから発表された生産目標を拒否し、目標を超過して生産する意向を示していました。
既に自主減産を実施しているサウジとロシアを除く合計の追加減産幅が市場の予想を下回ったこともあり、一転して売りが優勢となりました。
コメント
米経済の減速を示すデータが発表されましたが、反応は限定的でした。
米経済指標でインフレ鈍化が示され、FRB当局者らは利上げサイクルが終了した可能性があると示唆しており、株高が期待されます。
しかし、景気の後退局面ということもあり、米国債とディフェンシブ株に買いが集まる傾向となっていますね。
金利の低下も視野に入った今、ドル高トレンドは終了の兆しが見えます。
そのため、短期的に今は現金ポジションを厚くするか、国債やディフェンシブ株などに投資冥利がありますね。
今日はこんな感じ、終わり!
↓過去の為替メモ↓
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