11月21日為替メモ
【経済指標】
・米・10月中古住宅販売件数
379万戸
(予想:390戸、9月:396万戸)
為替
ドル高となりました。
ニューヨーク外為市場ではドルの地合いが改善されました。
10月中古住宅販売件数から需要の高さが伺えたのとFRBが予想よりタカ派であったことがドル高の要因となりました。
債券
米金融・債券市場では、米債利回りが低下しました。
米経済指標を受け、鈍化する米経済がリセッション(景気後退)入りする可能性が示唆されたことが要因です。
現在、市場が織り込むリセッションの確率は35─40%程度で、来年前半にはリセッションに陥る見解が強いです。
長短金利の反転は2022年7月からで、これは長期的には景気後退の前兆とみられています。
株式
米国株式市場は反落して取引を終えました。
S&P総合500種は6営業日ぶりの下げとなりました。
議事要旨によると「当局者は今後の利上げについて慎重なアプローチを取ることが可能であり、インフレ低下の進展が不十分であることを示す情報が入ってきた場合にのみ、金利を引き上げる必要がある」との見解で一致しました。
金先物
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米利上げ停止観測が広がる中を買いが優勢となり、3営業日ぶりに反発しました。
米景気減退への警戒感が浮上する中、安全資産とされる金に買いが入る面もあったもようです。
市場関係者の間では、中東地域での紛争を巡る懸念は後退し、FRBによる今後の金融政策の行方に、より関心が集まっています。
米原油先物
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、有力産油国による追加減産観測を手掛かりとした買いが一服し、利益確定の売りがやや優勢となりました。
米感謝祭の祝日(23日)を前に利益を確定する動きが広がりました。
コメント
全米リアルター協会(NAR)が21日に発表した10月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は、予想390万戸に対して、年率換算で前月比4.1%減の379万戸と2010年8月以来13年超ぶりの低水準に落ち込みました。
市場参加者は「リセッションに陥るのではないか」と疑問に思っています。
全米不動産業者協会(NAR)が発表した10月中古住宅販売件数は、需要は引き続き強いが供給不足が、全体指数を押し下げたもようです。
中間価格は前年比+3.4%の39.18万ドルと10月としては統計開始した1999年以降で最高を記録し、需要の強さを示しました。
加えて米連邦準備理事会(FRB)が10月31日─11日1日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、金利を巡り制約的なスタンスを当面維持する可能性を示唆したことに反応しました。
FOMC要旨では「当局者は今後の利上げについて慎重なアプローチを取ることが可能であり、インフレ低下の進展が不十分であることを示す情報が入ってきた場合にのみ、金利を引き上げる必要がある」との見解で一致したようです。
さらにFRBの政策には「インフレ率が持続的に低下することが明らかになるまでしばらくの間、制約的な姿勢を維持する」ことが求められる可能性があるとも記したようです。
FRBにはまだ勝利宣言する用意はできておらず、現時点では2024年に利下げする考えはないというメッセージが明確となりました。
ただ、CMEのフェドウォッチによると、金融市場はFRBが来年5月までに少なくとも0.25%ポイントの利下げを実施する可能性を約60%織り込んでいます。
ちなみに20日は約58%でした。
引き続き、長期の高金利対策が必要となりますね。
今日はこんな感じ、終わり!
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