10月26日為替メモ
米商務省が26日発表した第3・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値が市場予想を上回りました。
景気後退懸念にもかかわらず、底堅い労働市場を背景に堅調な個人消費が主導。
プラス成長は5四半期連続。
これを受けて、米連邦準備理事会(FRB)が高水準での政策金利を長期間維持するとの観測が再燃しました。
為替
終盤のニューヨーク外為市場では、ドル指数が小幅に上昇しました。
米GDPが約2年ぶりの高い伸びを示したことを受けました。
債券
米金融・債券市場では、国債利回りが低下しました。
第3・四半期の国内総生産(GDP)統計で物価と可処分所得の伸びの鈍化が示されました。
これにより、米国の政策金利はピークを付けたか、ピークに近い水準に達しているとの見方が裏付けられました。
株式
米国株式市場は続落して取引を終え、主要3指数は全て下落しました。
ハイテク株比率の高いナスダックは最も下げ幅が大きかったです。
まちまちの企業決算や米連邦準備理事会(FRB)の高金利長期化につながる経済指標をにらみ、ハイテク株が下げました。
金先物
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は小幅続伸となった。
米成長率が予想を大幅に上回ったことを受けて売りが先行したものの、その後は買い戻されました。
中東情勢を巡る先行き不透明感を背景にリスク回避手段としての金買い需要も根強く、相場の下値を抑える要因となりました。
米原油先物
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は反落した。
イスラエルの原油産油量が少ないことから、同国とパレスチナ間の戦闘がエネルギー供給に及ぼす影響は限定的と指摘する向きもあり、中東情勢を背景とした供給不安が幾分和らいだようです。
(特)中東・パレスチナ関連
パレスチナ自治区を実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの紛争について、 バイデン米大統領は25日の記者会見で、民間人保護に全力を尽くす必要があるとの考えを表明した。
イスラエルが米国の要請に応じて侵攻を遅らせることで合意したとも報じられた。
イスラエル軍が25日夜から26日未明にかけてガザ北部で「次の段階の戦闘準備」として急襲作戦を実施したと伝わり今後の情勢は不透明なもののとなった。
まとめ
第3・四半期GDPの好調な結果は、一方では良好なデータ、他方では金利上昇と連邦準備理事会(FRB)による『一段の制約的な政策実施』という市場の緊張を強める可能性があります。
米経済は冷え込んでいるが崩壊はしていない状態で、金利によるショックが終息したと投資家が確信するまで、市場の動揺は続きそうです。
米GDPは市場予想を上回り、米経済の好調ぶりが改めて確認されました。
これを背景に米連邦準備理事会(FRB)による利上げ長期化が、景気減速を招きエネルギー需要減退につながるとの見方もあり、今回は原油相場を圧迫しました。
今のエネルギー関連の相場が終了すれば、いよいよ景気も減退し、逆金融相場へ突入ですね。
これまでの業績相場では金利を上げても景気が良く、株価が上昇していましたが、金利を上げ過ぎたことで株式市場から資金が流出し始めるのが逆金融相場になります。
相場のサイクル的には、ポジションを整理して、資産の一部を現金化し始める時期になります。
またはポートフォリオの一部を景気低下に強いディフェンシブなポジションにするのが好ましいと思います。
ディフェンシブな個別株のポジション代表例は「生活必需品株(PGやKO)」や「公益株(DUKやSO)」、「ヘルスケア株(JNJやPFE)」や「通信株(Tなど)」に投資冥利があると考えられますね。
今回はこんな感じ、おしまい!
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